皆さんは撮影した写真をどのように発表されていますか?
昔なら、「プリントして仲間で見せ合う」「天文雑誌に投稿する」など方法が限られていましたが、インターネットのおかげで、その告知方法は多岐にわたってきました。今ならfacebookやInstagramなどのSNSに投稿される方が多いかもしれません。
今回のコラムでは私の経験をお知らせしたいと思います。
1995年頃、インターネットが始まり個人でもホームページが開設できると知り「これはすごい時代になった」と、貯金をはたき50万くらいかけてマックを一式購入し、本でHTMLを学び、1996年にホームページ「星空散歩」をスタートしました。今思うと恥ずかしい内容でしたが、星の関連HPはまだ少なかったので、テレビ出演とか雑誌にとりあげられるなど反響がありました。
2004年頃、ブログが登場し、よくわからないまま開始しました。最初は「星空散歩的ブログ」という名前で、星以外の出来事や星に関しても星野写真など天体写真全般に載せる特徴のないブログでした。
この頃、EOS Kiss デジタルが登場し、星の写真もデジタル時代に突入。ペンタックスの67を売り、EOS kissデジタルを購入しました。
まだ写りは満足できませんでしたが、デジタルになり星景写真が撮りやすくなった事を実感し、昔からやりたかった星景写真一本で行くことを決めました。
ブログ名もわかりやすく「星空のある風景写真BLOG」に変更。内容は星景写真のみで、晴れれば毎週末に写真を撮り、土日に更新しました。
すると、2009年ごろから問い合わせや、雑誌掲載の依頼、取材などが入るようになりました。SNSも、facebook、Twitter、Instagramなど始めましたが、あくまで中心はブログで、更新時にSNSで告知する形式を続けました。ホームページの「星空散歩」はほぼ放置状態で、メインはブログになりました。
2010年、あるきっかけからiPhoneアプリの制作が出来ることになり合計4つのアプリを出すことができました。中でも「星空時景」はアップルのお勧めに選ばれたことでちょっとしたヒットに。さらに誠文堂新光社さんから声がかかり、写真集「星空風景」の出版に繋がりました。
アマチュアカメラマンでは有り得ない様なことが起きたのは、ブログをやっていたお陰と言えます。
梅雨時など写真が取れない時以外掲載写真は出来るだけ最新のもので、過去写真は出来るだけ使わないようにしています。
南房総・星空ベンチと天の川
ブログの反応は正直で、自分がいいと思った写真を出したときはアクセスが多くなり、イマイチな作品はそれなりの結果になります。
特に天の川の作品は非常に人気があります。
甲斐駒ケ岳に沈むオリオン座大星雲
同じ場所ばかりでは読者が飽きてしまいます。その前に自分が飽きてしまうので、同じ場所でも違う季節の写真、別のカメラ、別のレンズで撮るようにして、新鮮なものが発表できることを意識しています。写真は最近凝っている85ミリ中望遠での星景写真です。
里見牧場の風車と冬の銀河
たえず新しい場所を探して似たような写真ばかりにならないようにしています。
この日は晴れると予想された茨城県北部をネット検索で探し、はじめてこの場所にたどりつきました。
赤レンガ倉庫と月・金星
山や海での満天の星空もいいですが、たまには都会での星や月を撮ることもバリエーションを広げてくれます。
ネットが無ければ不可能だった情報発信が今はほぼ無料で出来ます。クリエイターにはとても良い時代になりました。
皆さんも撮影した写真をWebで発表してはいかがでしょうか?
プロフィール
前田徳彦(まえだのりひこ)
埼玉県上尾市在住 日本星景写真協会 準会員
星空のある風景写真BLOG
http://starwalker.jugem.jp/
誠文堂新光社・写真集「星空風景」
http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=4279
iphone・ipad向け無料アプリ「星空壁紙」
https://itunes.apple.com/jp/app/id813487225