2024新年あいさつ「日本星景写真協会の紹介」

日本星景写真協会webサイトをご覧のみなさま
2024年明けましておめでとうございます。星空の中に浮かぶこの地球上のどこからでも誰でも
安心して星が眺められることを願っております。
日本星景写真協会(ASJP)は、地球を取りまく星たちや月が奏でる風景を広める活動をしてお
ります。第5回巡回展が、今月1月より岡山県倉敷科学センターを皮切りに全国約10か所で開
催されます。お近くの会場でぜひご覧いただき、日本星景写真協会メンバーの撮影者が星空
や月夜のなかで見た世界を感じていただければ幸いです。

今回の巡回展の写真群。パネル張り前のプリントチェックをしています。(2023.10)

ここ数年で「星景写真」は、写真界において定着してきたと感じます。星景シーンを念頭にさ
れたレンズや機能を備えた機器が発売されています。今まで以上にかなり広く位置づけもされ
てその裾野の広がりに驚くこともあります。
作品としての星景写真は、5年後10年後も「あのとき」「その場」で見られた情景が写真として残っていくシーンといえるのではないでしょうか。
一方で時々の技法を駆使された写真もありますが、たとえば技法作例の一端に埋もれてしまわ
ないか気がかりなところです。カメラや画像処理などの進歩により合成や誇張も容易にできる
ようになってきましたが、星景と謡いながら星雲などの写りに特化されると、そもそも見せた
いものの意図や趣旨が異なっていると感じます。
天体が主となるとそれば天体星景(星景画像)として、地球よりも宇宙が主体となり地球上の
その場で感じた情景であることの意義が薄まり、その瞬間に撮影者が見上げた想いがはたして
伝わるのか気になるところです。もちろん宇宙を主体として想いを寄せられる写真もすばらし
いと思います。

まだまだこれらの境目はあいまいではありますが「当協会写真展の統一ライン」として1ショ
ットの撮影スタイルが現在も御支持いただいておりますので、しばらくは星景写真と星景画像
は区別できるかと思います。

剱岳の麓で撮影中の様子 (富山県 2015.12)

ASJPのメンバーは、日本のみならず世界各地から見上げた星空や月風景を追い続けています。
特に夜の時間帯は、その時の天候や季節の星たちの動きがリアルに感じることができます。
そうした自然と科学と向き合うこと、星空や月夜にその場で感じた感覚も写真として作品にし
ております。各会場でご覧いただければ共有&共感していただける作品にきっと出逢うことが
できると思います。

富山市科学博物館にてギャラリートークの様子 2009.3

奈良市写真美術館でのギャラリートーク 2010.2

八ヶ岳総合博物館において来館者への解説 2017.6

当協会の趣旨に賛同していただいた全国の博物館や科学館などで巡回展を今まで4回、延べ
49会場で開催しておりました。

ASPJとしての活動は全国巡回展が主ですが、各地での写真展開催の折などには撮影会や講演
会なども行っておりました。

撮影会の様子(立山天狗平 2009.5 美ケ原 2013.11 )

プラネタリウムでの講演会(富山市科学博物館 2021.4 )

日本星景協会総会を年に一度6月に開催しております。
2023年はリアルとZOOM併用で八王子市で開催しました。

総会時に恒例となっている講演会の様子です。

過去には信州の宿でも行っておりました。写真や機材談義を交わしています。

撮影は基本的に個人活動になりますが、時には同志とよもやま話を交わしながら夜を過ごす
のも良いかもしれませんね。

ひとり雪に埋もれながら撮影中(富山県上市町 2018.1)

仲間たちと一緒に天の川×黄道光クロスを見上げる(乗鞍 2016.10 )

さて小生の生まれは北海道旭川市で4歳までおりました。当時の記憶は断片的になりますが、
自宅近くの広場から函館本線の貨物列車と夕焼けをよく見ていたことを覚えています。
富山に引越しをしてからは、特に冬場の晴れない雲の下で悶々となることが多いのですが、そ
れでも降雪後の晴れた夜に見られた雪と星の景色に引き付けられました。
これらの初期体験が自分の中での心象風景になっているのかもしれません。

星空により近づくため標高の高い大学に進学してからは、主に単車で信州を徘徊していました。
月の昇る時間にあわせ、雪景色を求め原付バイクで雪の林道に向かいました。約1時間の露光
中はヒマになりますので、試しに行けるところまで行って戻りました。

月光を浴びる白馬連峰 左端に自車の光跡(1982.12撮影 1983天文ガイド誌掲載)

上弦頃の月が沈むころの時間帯と星の位置が合致する日にちと場所を割り出し、山に登って
実際に見えたことが感動と喜びと楽しみです。

全天で一番明るいシリウスと富士山&北岳(35㎜判ネガ 小仙丈岳 1985.11)

北方稜線からの剱岳と天の川(35㎜判ポジ 赤谷山 1986.5)

天の川と剱岳のコラボを撮るため4×5も持参(赤谷山 2004.4)

最近は望遠星景にも取り組んでいます。星雲星団の昇り際や山際にあわせ、明るいレンズでの
短時間露出で星の動きもわかるよう連写して動画化しています。双眼鏡でみるイメージに近い
です。400mm F2.8や300mm F2.8など明るいレンズが当時の1/4くらいで中古が購入できます。
たまにハズレ玉があるので注意が必要です。

M45スバルとM8干潟星雲 どちらもF2.8 ISO12800 4秒

N社絞り環有タイプ最終型です。固定のほか追尾速度も適宜対応させます。

星景写真の世界はまだまだ始まったばかりです。
日本星景協会では、広くメンバーを募集しています。地球上から見られる星空は場所や時間が
違えば、別の風景を見ることができますし撮影者の思いも残せると思います。
それぞれが体験された星空の世界をぜひ一緒に共有してみませんか。

月光で新雪輝く裏剱 (仙人池 2009.10)

入会案内

入会案内
●入会のご案内 日本星景写真協会では、会員(正会員・準会員・賛助会員)、会友を広く募集しています。星景写真に関心をお持ちであれば、どなたで...

第1回巡回展会場より

中川達夫
1980年代より山で見る星空に惹かれ星景撮影を始める。当時、星座早見盤&天文年鑑&国土
地理院地図&関数電卓で予習。学生時には視界良好であった場所が、樹木が伸びて見えなく
なったのち最近は間伐や伐採によりまた好視界に変わっていたことに自身の時間軸を感じて
いる。

日本星景写真協会(2019年より会長)・日本自然科学写真協会・富山県天文学会
tsurugi-dake.com

氷点下22℃の湖上にて(北海道 2021.12)