会友の青海正和と申します。よろしくお願いいたします。
星景写真との出会いの前に、星空に魅せられた話から始めたいと思います。
宇宙との出会い
覚えのある方もいらっしゃるかと思いますが、学研のひみつシリーズ「宇宙のひみつ」がきっかけで宇宙というものに興味を覚え、お小遣いや、お年玉を貯めて買った藤井旭さんの星の本に興奮しました。
また、中学校の宿泊学習で泊まったロッジの窓から見た満天の星、天の川には色があることを、本の中の写真は本当だったんだと衝撃を覚え、ますます宇宙というものに興味を覚えました。
星を撮ってみた
その当時、叔父が持っていたカメラ(Asahi Pentax SP)を借り受け、自分でも撮ってみようと思い立ちました。
中学生なので、夜、遠くへ行くことも出来ず、家の前でオリオン座を撮影しました。国鉄(当時)の操車場が近所にあり、その光が空に向いていることも考えずに撮影したものです。
出来上がったものを見ると、操車場のライトとオリオン座の光跡が!
構図って何?なものでしたが、それまで見るだけだった星の世界が、自分の手元に持つことが出来たと、とてつもなく嬉しかったのを覚えています。
カラーフィルムで撮影した天の川。固定撮影で星が線になってしまっても、色がはっきりとわかる!月食の時や日食の時の月や太陽の形。とりあえず自己満足の世界に居ました。
おや?地上の風景はどこに?
社会人になって、自分のカメラを持つようになり、星空をながめながら気ままに撮影していました。
ガイド撮影とかは一切考えていなく(単に極軸合わせが苦手だった)、三脚とカメラがあれば撮影できることから、地上の風景に星空があると楽しいと思っていました。
転勤先では富士山が見え、星空と共に富士山を撮影することが楽しみとなっていました。仲良くなった地元の写真館の方から、「ここに行けば富士山の真上に北極星が見えるよ。」と教えてもらい、ただ、地上の風景と星空だけでなく、目標物と構図も考えることを教えて頂きました。
衝撃の星景写真との出会い
衝撃を受けた星空の写真が2つありました。
一つは石川賢治さんの「月光浴」。
青い淡い月の光の中の風景の写真が脳裏に焼き付いてしまいました。
もう一つは、中川会長の剣岳から昇るM42の写真です。くっきり見える雪をかぶった剣岳の岩肌の上に色鮮やかなM42が昇ってきた瞬間をとらえたもの。
この二つの写真との出会いが、こんな風に星って撮ることが出来るんだ!星を撮ってもこんなに心に、記憶に残るものが撮れるんだと、体に衝撃が走りました。
その世界を自分でも表現できないかと色々考えながら、人の記憶に残れる様な写真が撮れるよう日々努力をしています。自分の中の理想の写真に少しは近づくことが出来ているかな?
立山・富山県、2022
これからのこと
最近は、地元富山市の風景を-その土地が持つ空気、雰囲気、環境など普段見過ごしがちな瞬間を、見すぎてしまって当たり前だと思うような光景を色々な人に伝えれるような写真を撮り続けています。
また、小学校で子供たちに子供たち自身が撮影した写真を通して自分の街の魅力を発見してもらたり、コミュニケーションについて考えてもらうなどの講座に参画し足りしています。
もちろん星景写真も撮影しますが、こちらも何気ない日常(自分の生活エリア)の中の風景と星空を撮影していきたいと思っています。自分の中の理想の写真が撮れるように日々研鑽しています。
(筆者プロフィール)
著者:青海 正和(あおうみ まさかず) 富山県在住
所属:日本星景写真協会 会友、富山県天文学会、AMAZING TOYAMA写真部
写真集:
・宙のAlbum-昼夜編(パブリマ アート)
https://www.publima.net/art/item/detail.php?n=1362
・宙のAlbum-夜昼編(パブリマ アート)
https://www.publima.net/art/item/detail.php?n=1363